2000年10月03日 |
信越化学、米GE、東芝とシリコーン原料で合弁会社 |
アジアに世界最大規模工場建設、2003年春操業へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:GE東芝シリコーン、信越化学工業、東芝、東レ、バイエル |
信越化学工業、米ゼネラルエレクトリック(GE)の両社は3日、記者会見し、シリコーン製品の中間原料となるシリコーンモノマー(シランモノマー/シロキサン中間体)を製造する合弁会社を設立することで基本合意した、と発表した。 年内にアジア地区に建設用地を確保し合弁会社を設立、2001年後半に着工、2003年4月の操業開始を予定している。事業規模や投資金額などは未定だが、シロキサンで年産7万トン、シランモノマー同14万トンと、単一工場としては世界最大規模となる見込み。 合弁会社の出資比率は信越化学50%、GE側はアジアでのシリコーン事業の合弁パートナーである東芝との合弁会社GE東芝シリコーンと合わせて50%。 両社は現在、それぞれ多くのシリコーン製品を製造、販売し、グローバルに事業展開しているが、アジア地域は大きな市場拡大が予測されている。このため両社は共同で市場に近いアジアに最新技術を導入し新工場を建設する。製造するシリコーンモノマーは両社が直接引き取り、それぞれ最終製品製造のための原料として利用する。 シリコーンは、世界的に米国のダウコーニングシリコーンとGEシリコーン、欧州ではドイツのワッカー、GEバイエルシリコーン、フランス・ローディア、英・ダウコーニングシリコーン、日本では信越化学とGE東芝シリコーン、東レ・ダウコーニング・シリコーンの各社がしのぎを削っている。 記者会見した信越化学の日浦致専務、GEカンパニー、ウイリアム・P・ドリスコル副社長両氏の発言要旨は次の通り。 [ドリスコル副社長] シリコーン市場はこれからアジアで最も大きく伸びると期待されている。とくに中国市場は重要で、GEは上海に第2の工場を建設している。より近いところに原料拠点を置くことは次のステップとして大事で、私自身非常にエキサイトしている。 [日浦専務] シリコーンはアジアが重要な市場になるという見方はGEと同じだし、GE側も次の展開をアジアで考えていた。そうした思惑や投資のタイミングが両社で一致した。共同で大型投資をすれば規模の経済効果が期待できる。投資額はざっと300億円になると思う。早くスタートしフル稼働にもっていきたい。 |