2015年11月05日
エーザイ、新規抗マラリア薬開発で共同研究2件
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:エーザイ

エーザイは5日、新規抗マラリア薬の開発に向けた2件の共同研究契約を締結したと発表した。
1つは、リバプール熱帯医学校(英国・リバプール)とリバプール大学(同)との契約で、3者は、新規抗マラリア薬の候補化合物であるE209の前臨床試験を実施する。E209は、速効性に優れ、全てのヒトマラアリア原虫に効果を示し、耐性が問題になっているアルテミン系の抗マラリア薬で、効果がみられない患者に対しても有効性を示すことが期待される。

もう1つは、非営利官民パートナーシップであるMMV(スイス・ジュネーブ)との共同研究プログラムで、既存薬に耐性を持つマラリア原虫に対する効果と、再発防止及び蚊への伝播防止を目指して、新規抗マラリア薬の候補化合物特定を行う。候補化合物の特定は、MMVとの共同研究によりエーザイの化合物ライブラリーからスクリーニングされた一連の化合物群およびエーザイが開発したマラリア原虫の生育に必須なグリコシルホスファチジルイシトール(GPI)の生合成阻害活性を持つ化合物群を最適化することにより行う。
これら2つの共同研究プログラムは、グローバルヘルス技術振興基金(GHITファンド)に評価され、助成金交付対象として採択された。