2015年11月06日
三菱樹脂の「ハイバリア容器」蔵元8社が採用
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱樹脂

三菱樹脂は6日、従来のPETボトルよりも酸素や炭酸ガスのバリア(遮断)性に優れた「ハイバリアPETボトル」の需要が好調で、日本酒の容器としても急速に広がりつつあると発表した。

PETボトルは一般に軽量で加工しやすく、落としても割れにくいなどの特長がある。このためお茶やジュース、ミネラルウォーターなどの飲料用のほか、しょうゆやソースなど調味料用などに広く使用されている。だが、バリア性ではガラス瓶より劣るため、日本酒への採用はごく一部に限られていた。

三菱樹脂が今回開発した「ハイバリアPETボトル」は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜のコーティング技術を用いており、通常の約10倍の酸素バリア性能を有する。この高いバリア性が酒造メーカーに評価されるようになった。内容物の劣化を防ぐ効果がある。樹脂のため加工しやすく、ボトルのデザインやサイズなど、高級感のある容器に仕立てることがきる。

こうした点が酒造界に認められて、このほど広島、石川など各地の蔵元8社が企画した「JUNMAI SAKE」シリーズに採用された。銘柄は賀茂泉(広島県)、嘉美心(岡山県)、榮川(福島県)、豊の秋(島根県)、御前酒(岡山県)、天寿(秋田県)、吉乃川(新潟県)、萬歳楽(石川県)。各地で人気の地酒の容器として、同ボトルの需要も定着していくと期待される。

三菱樹脂では「ハイバリアPETボトル」を容器事業の中核製品と位置づけ、引き続き展開を強化していく方針だ。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1446787193.pdf