2015年11月10日
富士フィルム、新規抗がん剤臨床試験、米国で実施
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは10日、再発・難治性の急性骨髄性白血病(AML)の患者に対する抗がん剤「FF-10101」の臨床試験を、2016年度米国で実施すると発表した。

同剤は、独自の合成力、設計力を生かして創製した新規の医薬候補品となる。AMLは、血液腫瘍の一種で、血球を作る造血幹細胞の異常により造血幹細胞ががん化し、そのがん化した造血幹細胞(白血病細胞)が骨髄中で増殖して十分な量の血球を作ることができなくなった結果、血球減少を引き起こし、増殖した白血病細胞が骨髄外の組織に入り込んで障害を引き起こすという難治性疾患。

開発中の同剤はすでにマウスモデルでの非臨床試験で、ITD変異やTKD変異を持つ白血病細胞を大幅に減少させ、高い効果を示しており、ヒトでの有効性が期待されている。これまでの研究成果は、12月に米国フロリダ州で開催される米国血液学会第57回年次総会で発表の予定。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1447121443.pdf