2015年11月18日
東北大、簡便な手法で廉価なレア・アースフリー磁石作製
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

東北大学金属材料研究所の牧野彰宏教授らの研究グループは17日、簡便な工業的手法で廉価な完全レア・アースフリーFeN磁石の創製に世界で初めて成功したと発表した。
従来必須とされていたSm(サマリウム)、Nd(ネオジム)、Dy(ジスプロシウム)などのレア・アース元素(希土類)を全く含まない完全レア・アースフリーFeN磁石を短時間かつ簡便な方法で高品質に作製することに世界で初めて成功した。

現在、次世代自動車や家電、産業機械などの心臓部である省エネモーターに用いられている日本発のネオジウム磁石は基本特許などの排他的独占権が切れつつあり、希土類の輸出規制が政治的カードとして使われる中、希土類に依存しない日本発の新規高性能磁石の開発は重要課題となっていた。
今回の研究成果は、世界で初めてこの課題解決に向けた道を開いたとしている。

研究結果は国際科学雑誌「Scientific Reports」に掲載された。