2015年11月18日 | |
淡輪三井化学社長、「石化業界の再編、今は動きない」 | |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三井化学 |
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三井化学の淡輪敏社長は18日の経営概況説明会で、石油化学業界再編の動きや今後の見通しについて(質問に答え)、「流れから言えばいずれ大きな変化があると思うが、石油元売りのようなシンプルな製品構成ならともかく石化の場合は各社ごとに誘導品事情が異なるので(対応には)差が出てくるだろう」と述べた。 さらに「エチレンセンターは原料価格が下がり、ナフサベースと天然ガスやシェールガスとのコスト格差が縮まっていることもあり(再編に向かっては)今は動かないだろう」、「だが、いずれやってくる。今のうちに考えておかないといけない」とし、その場合の重要な点として「誘導品の付加価値と品質の高さ」をポイントに挙げた。 また、同社の経営状況について、「営業利益ベースでは、(石化やフェノール、ウレタンなどの)基盤素材が2014年度まで赤字を続けていたが、2015年度は40億円の黒字に転換することになり、黒字体質が確かなものとなる」とし、構造転換が順調に進んでいることを強調した。 また、中国の経済減速については、「中国向けは日本からの直接輸出が少ないので影響も大きくない。今後も中国向けは海外から対応するようになる。地産地消の徹底も進むだろう」と語った。事業再構築は「順調に進捗している。とくにウレタンについて、鹿島工場のTDI停止の16年3月への前倒しと大牟田でのMDIの16年5月停止に伴い、合わせて30-40億円の改善になる」との見通しを示した。 |