2015年12月02日 |
生物研、幼若ホルモンが働くメカニズム解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省の農業生物資源研究所(生物研)は、昆虫の幼若(ようじゃく)ホルモンが働くメカニズムを世界で初めて解明したと発表した。 昆虫の成長に必要な幼若ホルモンには、幼虫をサナギにさせない働きがあるが、どのようにサナギにさせないのかは不明だった。生物研は、幼若ホルモンが働くと、サナギ化遺伝子を始動させる塩基配列に、幼若ホルモンによって産生が促されるタンパク質(Kr-h1、ケーアールエイチワン)が結合し、サナギ化遺伝子の活性化を抑制する、というメカニズムを明らかにした。 Kr-h1は、昆虫にしかないことから、Kr-h1の働きを阻害する薬剤を見つけることおができれば、幼虫が十分に成長する前にサナギ化させることで昆虫だけを駆除できる環境負荷の少ない農薬の開発が可能になる。 この成果は米国の生物学雑誌「The Journal of Biolojical Chemistry」オンラインで発表された。 |