2015年12月03日 |
三菱化学と大陽日酸、米国でバイオ燃料向けゼオライト膜 展開 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学、大陽日酸 |
三菱化学と大陽日酸の両社は3日、バイオエタノール製造向けに三菱化学が開発したゼオライト膜(ZEBREX)を用いた脱水システムのマーケティングを米国市場で共同で行うと発表した。 三菱化学がゼオライト膜エレメント及びモジュールを提供し、三菱化学エンジニアリングが脱水システムを製造、大陽日酸は米国子会社であるマチソン・トライガス(本社:米国ニュージャージー州)の販売網を通じてマーケティング展開する。 バイオエタノールは、サトウキビやトウモロコシなどを原料とする再生可能エネルギーとして、米国、ブラジルを中心に世界各国に利用が拡大しつつある。特に米国では大気浄化法改正やエネルギー政策法(2005年)の施行により、ガソリンへのバイオエタノール添加が進み、需要が急増している。これらを背景に現在、215基のバイオエタノールプラント(計5,000万kl/年)が稼働している。この傾向は今後も続く見込みだ。 ZEBREXは三菱化学が世界で初めて膜化に成功したチャバサイト型ゼオライトで、3.8Å(オングストローム=1Åは1億分の1センチ)の大きさの揃った孔径を持つため、分離能が高く生産効率を向上させることができる。従来のゼオライト膜と比較して耐水性に優れているため、耐水性がない従来のゼオライト膜では崩壊してしまうような含水率の高い環境でのエタノール、イソプロパノールと水の分離が可能、などの特徴を有する。 三菱化学と大陽日酸は、両社の持つ強みや事業ネットワークを生かして米国バイオエタノール製造プロセス向けに脱水システムを展開していく方針だ。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1449109935.pdf |