2016年01月05日
農水省、2月に「革新的技術開発・緊急展開事業」開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、環太平洋経済連携協定(TPP)対策として、攻めの農林水産業への転換として、国際競争力のある産地イノベーションの促進を図るため「革新的技術開発・緊急展開事業」をスタートさせる。2015年度補正予算に同事業費として100億円を計上、今国会での補正予算成立をみて2月に同事業をスタートさせる。

「革新的技術開発・緊急展開事業」では、地域戦略に基づき研究機関と関係者(生産者、民間企業、地方公共団体等)が共同で取り組む、ICTによる高度な生産管理や鮮度保持技術などの先進技術を組み合わせた革新的技術体系の実証研究・普及を支援する「国際競争力強化支援(地域戦略プロジェクト)」と、将来に向けて競争力の飛躍的な向上を図るため、新たな価値や需要を生み出す品種開発や、ロボット技術等を活用した生産性の限界を打破する全く新たな生産体系の開発など、国の主導で次世代の技術体系を生み出す研究開発を実施する「次世代の先導的技術開発(先導プロジェクト)」を実施する。

この事業の政策目標は、2020年度までに「生産額を1割以上増加または生産コストを2割以上低減させる技術体系の確立」と「新たな国産ブランドの農林水産物を10種類以上創出する」ことにある。
同省は、1月21日から29日まで、生産現場が抱えるニーズと、研究機関が有する技術シーズの提案を聴取するとともに、現場ニーズと技術シーズのマッチングを促進する「ブロック技術提案会」を農業分野で全国9ブロック、林業と水産業で全国ブロック各1回を開催する。「ブロック技術提案会」に引き続き、早ければ2月3日に技術戦略検討会を開催し、技術戦略(研究課題)を決定する。さらに3月上旬には、地域戦略プロジェクトと先導プロジェクトの公募を締め切り、採択案件の決定を目指す。