2000年09月28日
アトフィナとロームアンドハース、テキサスのMMAモノマーを増設へ
共同投資で増設、新増設分からはキャパライトでの引き取り
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 仏・アトフィナと米・ロームアンドハースは現地時間の27日、米テキサスのロームアンドハースのもつMMA(メチルメタクリレート)モノマープラントを増設することで合意した、と発表した。
 増設を行うプラントの現在の生産能力は年産36万トンと1サイトで世界最大規模だが、2002年完成予定で11万5,000トン増強し47万5,000トン体制とする。
 増設後は、ロームアンドハースが増設分の内4万トンを引き取りPMMAなど自社誘導品原料およびモノマーとして展開を図る。残り7万5,000トンはアトフィナがシート、成形材料などPMMA既存設備向けに引き取る。
 アトフィナとロームアンドハースはMMA事業の共同展開を行ってきたが、モノマーではアトフィナがロームアンドハースとの合弁から撤退、現在はロームアンドハースから長期契約によるモノマーの供給を受けている。アトフィナもフランス、イタリアと合わせて年産18万トンの製造設備をもつが、PMMA原料としてはショートポジションにあり、今後の展開強化に向けての玉確保が求められていた。
 現在、世界のMMAモノマーメーカーはIneosグループ(旧ICI)が56万トン、Roehmグループの37万5,000トン、ロームアンドハースの36万トン、三菱レイヨン27万トンの順となっているが、ロームアンドハースは増強により40万トンと世界第2位のMMAモノマーメーカーとなる。