2016年01月06日
VECの賀詞交歓会に400人、久しぶりに明るさ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

塩ビ工業・環境協会(VEC)は6日、東京・一ツ橋の如水会館で新年賀詞交換会を開催した。需要回復がやっと本調子になり輸出も好調とあって、参集した約400人の業界首脳、関係者たちの表情は久しぶりに晴れ晴れとしていた。

VECの宇田川憲一会長(東ソー社長)は冒頭の挨拶で「昨年の塩ビ樹脂は、消費増税反動の影響が長引き、国内出荷は前年に比べて若干の減少となりそうだが、秋以降は回復基調にあり年度ベースではもっとよい数字が期待できる。輸出は年初から好調で、これを加えると総出荷量は159万トン、前年比15%程度増え、過去5年間では最大となる見込みだ」と数字をあげて業界の現状を紹介、「世界市場には中国の景気減速や欧州の政治リスクなど不安要因はあるもののインドなどの新興マーケットが牽引し、需要はさらに着実に伸びるだろう」と、先行きの見通しを述べ、盛大な拍手を浴びた。

続いて、来賓を代表して経済産業省の福島洋・製造産業局審議官が挨拶し「塩ビは今や素材産業の中でも最も力強い産業といえるが、国際競争力強化のためにもさらなる構造改善をしてほしい。設備投資も人材投資もしっかりやってほしい。そのために必要なら適切な価格転嫁をしてもいいと思う」と述べた。

このあとVECの亀高真一郎副会長(カネカ取締役常務執行役員)がグラスを片手に「私たちの業界はもともと打たれ強い。この一年、少々のことではへこたれないぞ」と気勢をあげ、乾杯の音頭をとった。