2000年09月28日
新日鐵化学、10月にロックウール事業の新合弁会社を設立
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 新日鐵化学は28日、住友金属工業との間ですでに合意していたロックウール事業子会社の統合について、新たに合弁会社日本ロックウールを設立、10月1日から新体制で事業を開始する、と発表した。
 日本ロックウールは、それぞれの子会社である新日化ロックウールと住金和歌山鉱化の事業統合により、新日鐵化学80%、住友金属20%出資により設立される。工場は、君津、堺(新日化ロックウール)および和歌山(住金和歌山鉱化)の3拠点で、効率的な生産体制を実現させるとともに、堺工場の繊維製品の設備集約を実施するなど、将来に向けた事業基盤の強化に取り組む。
 製鉄プロセスから得られる高炉スラグを再利用したロックウールは、摂氏700度までの高温に耐えることができ、軽量性、断熱性などの特性を活かし、ビル、住宅、工場、プラントなどの保温、保冷、吸音、耐火、耐熱、防露材などの用途に用いられている。省資源や省エネルギーなど地球環境の保全が社会的な要請として高まるなか、環境に優しい素材としても高い評価を受けている。しかし、最近の設備投資の冷え込みや住宅着工数の減少など建設業界の不振により、事業環境が厳しさを増しているのが現状。
 両社は、新体制のもと、このような状況を克服すべく、新合弁会社を核として事業を推進、東西にバランスの取れた効率的な工場配置の活用、設備集約によるコスト削減、営業・開発体制のさらなる効率化などを進めていく考え。

[新会社の概要]
社名:日本ロックウール株式会社
   Nippon Rockwool Corporation
本社:東京都品川区西五反田7-21-11
営業所:札幌、仙台、名古屋、大阪、九州
社長:高田征幸
資本金:3億円
出資比率:新日鐵化学  80%
     住友金属工業 20%
営業開始:平成12年10月1日
営業品目:ロックウール繊維製品および成形品の製造・販売
     熱絶縁工事の設計・管理および施工
生産能力:繊維製品 85千t/年(30千t/年削減)              成形品  37千t/年(変更なし)
売上高:約80億円/年
従業員:44名
決算期:3月