2016年01月18日 |
多田製薬協会長「薬価の毎年改定に強い不満」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:日本製薬工業協会 |
日本製薬工業協会の多田正世会長(大日本住友製薬社長)は、このほど開催した定例記者会見で薬価制度改革について、新薬創出・適応外薬解消の促進加算について「現行要件のまま制度が維持・継続される点は評価できる」とし、また、不採算品再算定や最低薬価となる前の薬価を下支えする制度として薬価を維持する仕組みが導入された点について「基礎的医薬品の安定供給継続に資するものと高く評価できる」とし、前向きに受け止めていることを強調した。 しかし、特例再算定(巨額再算定=1000億円を超える市場規模になった場合の見直し)については、「薬価算定時の前提条件に大きな変化がないにもかかわらず、市場規模の拡大だけを理由に薬価を引き下げるルールは、イノベーションの適切な評価に反しており容認できない」と反対する姿勢を示した。 また、2017年度の消費税率引き上げ時の対応として、市場実勢価格に基づく薬価改定を行うことについては「前回改定から1年しか経過していないにもかかわらず市場実勢価格に基づく引き下げ改定を行うことには反対だ」と強調した。 また、薬価の毎年改定を実施することについては「政府の成長戦略の方向性に反するだけでなく、診療報酬体系とのバランス・整合性を損なう。製薬企業の研究開発力を削ぐことにもなる」と、繰り返し力説した。 |