2016年01月18日
東レ、世界初 3Dプリンター対応PPS樹脂微粒子開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは18日、独自技術で、世界初となる3Dプリンター(粉末床溶融結合装置)に対応したポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂微粒子「トレミルPPS」(商品名)の開発に成功したと発表した。2月から販売を開始し、2016年度から自動車や航空宇宙、産業・医療用機械など幅広い用途に向けて本格展開する。

従来、粉末床溶融結合方式の3Dプリンターの造形素材としては、主にナイロン樹脂の微粒子が使われてきたが、耐熱性や強度に課題があり、展開用途にも限界があった。
これに対して東レは、同社の高機能PPS樹脂「トレリナ」をベースに、独自のポリマー設計技術により、粉末床溶融結合造形に最適な流動性やポリマー特性等を有するPPS樹脂微粒子トレミルPPSを開発した。

新開発したトレミルPPSにより、高耐熱性、高耐薬品性、高強度が求められる自動車や航空宇宙、産業・医療用機械などの幅広い用途に向けたDDM(ダイレクト・デジタル・マニュファクチュアリング)の適用が可能となった。

この製品は、アスペクト(本社:東京都稲城市、早野誠治社長)が開発中の高耐熱樹脂対応3Dプリンターへの正式採用がすでに決定している。

東レは1月27-29日に東京ビッグサイトで開催される「第15回ナノテクノロジー総合展・技術会議」に同製品を出展する予定だ。