2016年01月20日
九大など、加齢高血圧リスクを高める受容体特定
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:九州大学

自然科学研究機構(岡崎統合バイオサイエンスセンター)は20日、九州大学などとの共同研究により、加齢に伴い発現上昇するプリン作動性P2Y6受容体がAT1Rと複合体を形成(AT1R-P2Y6R)することで、アンジオンテンシン3による血圧上昇が促進されることをマウスを用いた研究で明らかにしたと発表した。また、同複合体の形成を阻害することで、アンジオンテンシン3による血圧上昇を抑制できることも突き止めた。

日本では現在、高齢者の2人に1人は高血圧と診断されている。高血圧は脳卒中や心臓病などを引き起こす要因となることから、高血圧の予防と治療は要な課題となっている。

同研究には九州大学のほか香川大学、マレーシアSabah大学、ベルギー自由大学が参加し、科学研究費補助金、文科省創薬支援技術基盤プラットフォームなどの研究助成を得て行った。

この研究成果は米国科学振興協会(AAAS)が発行する「Sciencce Signaling」(1月19日電子版)に掲載された。