2016年01月21日
宇部興産、シクロヘキサノン製法転換
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産

宇部興産は21日、宇部ケミカル工場(山口県宇部市)でカプロラクタム原料であるシクロヘキサノン(アノン)の製法転換を決めたと発表した。現在シクロヘキサンから脱水素工程などを経てアノンを製造しているが、フェノール法に転換することでアノンまでの工程を大幅短縮する。
所要資金は約60億円。2016年7月着工し、17年11月完成の予定。

現行プラントは、新プラント完成までそのまま操業を続ける。中間工程が変わるだけで、アノン以下のカプロラクタムやナイロン6樹脂の設備や能力は変わらない。副生硫安設備もそのままとなる。

宇部興産のナイロン6事業は歴史が古く現在、日本、スペイン、タイの3拠点体制、世界有数規模で展開している。
ナイロン6樹脂は、食品用フィルムや自動車部品向けなどに需要が堅調に伸びているため、競争力を強化することでさらなる拡大をめざす。

【宇部興産の現有能力】(単位:年産)
◇ナイロン6樹脂 日本:5.3万トン スペイン:3.0万トン タイ:7.5万トン
◇カプロラクタム 日本:9.0万トン スペイン:9.5万トン タイ:13.0万トン


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1453349645.pdf