2016年01月22日 |
トクヤマ、副生水素利用し燃料電池用水素供給 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:トクヤマ |
トクヤマが燃料電池用水素供給事業に参入する。自社の苛性ソーダ工場から発生する未利用水素を周辺地域の水素型燃料電池や燃料電池自動車向けに供給する。トクヤマが22日、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)と、水素利用実証事業で設備リース契約を締結したと発表した。 環境省の「2015年度地域連携・低炭素水素技術実証事業」をグループで共同受託し、同社はその代表事業者となった。周南市(山口県)の苛性ソーダ工場から発生する未利用副生水素を回収して、周辺の水素型燃料電池や燃料電池自動車に供給する計画。 SMFLは、トクヤマ向けに水素貯蔵設備および水素供給設備をリースする。また周南市にも水素供給設備および純水素型燃料電池をリースする。未利用副生水素の活用事業でリース方式の導入は日本初。 環境省が進める「地方自治体と連携し、地域の特性を活かした、低炭素化された水素サプライチェーンの構築・検証」に、トクヤマが提案した「苛性ソーダ由来の未利用な高純度副生水素を活用した地産地消・地域連携モデルの構築」が採択されたのがきっかけ。トクヤマ、東ソー、山口県、周南市、下関市でコンソーシアムを組み、事業推進を決めた。実施期間は2015~19年度の5年間。事業費は約15億円。 計画の中でトクヤマは(1)未利用副生水素の回収・利用システム(水素バッファドラム設置など)の構築(2)水素の直接供給による純水素型燃料電池(FC)の運用(100Kw燃料電池の設置と民間活用)などに取り組む。 同社では「未利用副生水素の利用ということでは他のソーダメーカーにも参考になるはず。モデル事業となるようやっていきたい」と話している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1453429304.pdf |