2000年09月27日 |
ジャパンエナジーと昭和シェル石油、精製事業を共同化 |
効果額、両社合計で年間約150億円程度 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:ジャパンエナジー、昭和シェル石油 |
ジャパンエナジーと昭和シェル石油は27日、両社のコスト競争力強化を図るため、精製事業における共同化について検討を進めてきたが、最適化操業のための相互融通取引の拡大、両社グループ精油所設備の精製能力の適正化、合弁新会社の設立などに関して基本的合意に達した、と発表した。精製事業共同化により両社が相互に協力、効率的な石油製品の生産供給体制を構築、各々の石油精製事業の競争力強化を図る。 具体的には、両社精製設備の最適化操業のための相互融通取引の拡大のため、精製設備の装置構成、立地などの特性を最大限に有効利用、石油製品の相互融通取引を拡大する。 精製能力の適正化では、各社はグループ製油所の稼働率向上を図り、さらに精製コスト削減を実現すべく精製能力の適正化を実施する。ジャパンエナジーは、2001年6月を目途として、知多製油所の10万B/Dの常圧蒸留装置およびこれに付帯する精製設備の一部を休止する。なお、この措置後も知多製油所においては、芳香族製造装置、溶剤製造装置、油槽設備および出荷設備などの稼動を継続、油槽設備および出荷設備については共同利用に取り組む。昭和シェルは、2001年3月を目途として、昭和四日市石油四日市製油所の5万B/D相当分の原油処理能力を削減する。 これらの精製事業共同化を円滑に推進し、両社精製設備の最適化操業を実現するため、具体的な相互融通取引に関する提案を両社行う合弁新会社を折半出資により設立する。なお、新会社は、両社によるさらなる共同化に向けた取り組みを積極的に支援するため、必要に応じ原油の共同購買および共同配船、資材などの共同購入、エンジニアリング・保全業務効率化についても検討・提案を行う。 この精製事業共同化の効果額として、両社合計で年間約150億円程度と試算している。 なお、物流事業共同化については、既に設立した「株式会社ジェイ・エル・エス」において、2000年11月から北海道地区においてタンクローリーによる石油製品の共同配送を開始、2001年4月以降、全国展開をしていく予定。共同配送に際しては、各社のローリーに共同事業を行っていることをユーザーにアピールするため、「JOMO-Shell共同配送車」を表示する予定だが、将来的にはジェイ・エル・エスの独自ブランドでの新たな統一マークを付ける予定。 |