2016年02月08日
味の素と日本理化薬、システイン塩酸塩合弁会社
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:味の素

味の素は8日、日本理化学薬品(本社:東京都中央区、磨田大輔社長)と合弁でシステイン塩酸塩の生産会社を設立することで合意したと発表した。合弁会社は今年5月をメドに設立し、2017年下期から稼働開始の予定。

システインとはタンパク質を構成するアミノ酸の1つ。医薬品、食品、フレーバー用の原料として広く利用されるが、市場では主に動物由来原料による抽出品が使用されている。抽出品はほとんど中国で生産されているが、近年は環境規制強化、為替変動、人件費高騰などの要因により供給が不安定になるリスクが高まっている。

味の素は、システインの原料となるシスチンの発酵法での生産を2013年に開始し、グループ会社の日本プロテインでシステイン誘導体の生産を行ってきた。だが、拡大する需要への供給能力が上限に達しているため今回、システイン生産で実績のある日本理化学薬品と合弁でシステイン塩酸塩の生産会社を設立することにした。味の素の発酵法による原料と日本理化学薬品の製品化技術を活かし、さらなる市場拡大をめざす。

<合弁会社の概要>
◇会社名:ジェイ・システイン株式会社
◇所在地:栃木県足利市
◇設立:2016年5月(予定)
◇事業内容:システイン塩酸塩の製造
◇従業員数:工場稼働時約20人(予定)
◇資本金:4億8,000万円
◇出資比率:日本理化学薬品51%、味の素49%