2000年09月26日
積水化学子会社のアイザック、ASP事業に参入
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業の全額出資子会社であるアイザックは26日、アプリケーションソフトをネットを通じて期間貸しするASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)事業に本格参入する、と発表した。
 アイザックは、設立以来UNIXを中心にデータベース、スケジューリングなどのソフト開発を進め、多くのアプリケーションを積水化学グループ向けに提供するとともに、蓄積された技術力を背景に外販も行ってきた。
 特に最近では、積水化学グループ内の住宅事業部門(セキスイハイム、セキスイツーユーホム)向けに、営業・設計・生産に関するシステムをASPとして提供するケースが増加、開発から運用保守までを一括受注し全国サービスを展開しており、今後のASP市場の急拡大を見込んで外販を強化していくことにした。
 これらグループ内における実績をもとに、外販では財団法人流通経済研究所向けマーケティングシステム「マーケターズデスク」のASPをこのほど受注した。これは、POSデータと店頭販促、天候、顧客別購買履歴と顧客属性の情報を関連付け、各商品やカテゴリーのトレンド分析、販売予測、競合商品の比較分析、店頭プロモーション開発、新商品開発などを支援する、約500ギガバイトの大規模データベースシステムで、インターネットを通じて特定の会員会社にデータサービスを行う。同研究所のサーバーをアイザック内に設置して、10月初旬からサービスを開始する。
 アイザックでは、今回のように自社で開発を手がけたアプリケーションの保守と一体化したシステム運用などを提供することで他社との差別化を図り、データ分析やスケジューリング、最適分野におけるASPに特色を出していく計画。具体的には自社製パッケージ「S」(データ解析ソフト)を使ったデータウェアハウス/データマイニング、また同ライブラリ「ICS」(制約処理ソフト)を活用した要員計画システムなどに注力、ASPの外販事業で初年度1億円、2002年度には5億円の売上高を目指す。