2016年02月10日
昭和電工・12月期、営業利益337億円 61%増
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

昭和電工が10日発表した2015年12期連結決算は、営業利益が前期比61%増の337億円、経常利益は46%増の332億円と大幅増益になった。中国子会社の減損損失を特別損失として計上したため最終利益は72%減益の9億6900万円だった。

市川秀夫社長は「石油化学は定修スキップ年だったことで30億円の増益になった。フル稼働によるプラス要因も大きい。化学品事業も好調だった。エレクトロニクスは、ハードディスクの出荷減少が響いた。リチウムイオン電池は増収増益となった」と説明。16年度見通しについては「石油化学はフル稼働状態が続く見通しだが、売上高ではナフサ価格下落の影響が出そうだ。化学品部門は基礎化学品が堅調で増収増益となる。前期に計上した特別損失の負担がなくなるので大幅な増益が見込める」との見通しを明らかにした。

また、日銀のマイナス金利政策に伴い円高が急速に進んでいることについては「当社は1ドル1円の円高で5億円のマイナス要因となる。16年の見通しでは1ドル119円を予想しているが、16年上期はほぼ121円の水準で為替予約ができているので、問題は下期以降の為替動向がどうなるかだ」と感想を述べた。

【昭和電工・第3四半期(連結)予想】単位:百万円 ( )前年同期比%
◇売上高     780,958(△10.9)
◇営業利益     33,672(61.0)
◇経常利益     32,225(45.8)
◇当期純利益      969(△72.3)
◇1株当たり純利益  0.68円(2.38円)

<2016年12月期通期(連結)予想>単位:百万円 ( )前期比%
◇売上高     765,000(△2.0)
◇営業利益     36,000(91.3)
◇経常利益     31,000(△3.8)
◇当期純利益    20,000(1,963.9)
◇1株当たり純利益  14円