2000年09月26日
三菱レイヨン、「繊維型DNAチップ」基本製造技術完成
大量用途に有効、来春めどに事業化計画具体化急ぐ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは26日、第2世代DNAチップとして、検査診断などの大量用途に適した、「繊維型DNAチップ」の基本技術を完成、来春をめどに事業化計画の具体化検討に入った、と発表した。同社はジェノックス創薬研究所のアイデアをベースとして、独自に技術検討を進め、昨春DNAチップの基本特許を出願した。その後さらに検討を進め、基本製造技術を完成しており、基本特許は内外40カ国以上の国に対してすでに30件以上出願しており、年内には50件に達する見通し。
 同社が完成した繊維型DNAチップは、臨床検査診断など大量用途に有効で、とくに(1)高い信頼性、(2)低コストの大量生産、(3)用途に応じてアレイ密度を低密度から高密度まで対応かの、(4)DNAだけでなくプロテインや化合物のチップなど多方面への応用展開が可能、などの特徴をもっている。
 コストは現在1枚当たり数万円だが、将来は10分の1以下を目指している。今後の事業開発については、展開戦略、提携、スケジュールなどを現在検討中だが、すでに色々な形態での共同開発も想定、数社と接触を進めている。また試生産体制の整備については、未確定の部分があるものの、来春をめどに検討を進めている。