1999年10月25日
人工甘味料・アセスルファムカリウムの指定問題が山場に
食品衛生調査会の合同部会がWTOに審議内容を報告
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:武田薬品工業

厚生省は25日、食品衛生調査会の毒性・添加物合同部会を開き、人口甘味料の一つであるアセスルファムカリウムを新規食品添加物に指定するかどうかについて審議を求めた。
 アセスルファムカリウムは、現在、EU、米国、カナダなど90カ国以上の国で食品添加物として認められ使用されている。しかしわが国では、関係企業などから食品衛生法第6条の食品添加物の新規指定に対する要請がなかったため製造・輸入・販売が認められないままきている。これに対して最近、ニュートリノブァ・ジャパンと武田薬品工業の両社が同物質に指定してほしいと要請してきたことから同合同委員会に審議をゆだねることにしたもの。
この日の審議会では、FAO/WHOの合同食品添加物専門家会議において同物質の一日当たりの摂取許容量(ADI)が15mgと評価されていることや欧米で豊富な実績を持つこと等を参考に基本的には容認してもよいとの意見が多かった。
ただし、なお慎重な対応が必要との考えからWTOに今回の意見を報告して各国に公表してもらい、向こう3ヶ月間に各国から寄せられた意見を踏まえて改めて同調査会の受任委員会の答申を得ることに結論が落ち着いた。