2000年09月25日
三井化学、IPA第四次値上げを本格検討
ナフサ高騰で、採算悪化進む
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は、ナフサなど原料高騰によりIPA(イソプロピルアルコール)事業の採算悪化が進んでいることから、第四次値上げについての本格検討を開始した。
 IPAの第三次値上げは8月に決着したばかりだが、予想以上にナフサ価格が高騰したことにより、原料プロピレンのコストも上昇、再値上げせざるを得ない状況になりつつあるとしている。
 IPAの国内価格修正は、昨年夏にキロあたり15円の打ち出しに対し約12円、二次として今年1月に8円に対し約5円、第三次として8月に5円で決着している。しかし、現在のナフサ水準では採算的に厳しいとして再値上げの検討を進めているもの。
 現在の原料水準を考慮すると、15円程度の幅での値上げ打ち出しになる公算が大きいと見られている。
 IPAの国内需要は、半導体向けなどの高純度洗浄剤向け分野が1桁台後半の成長が続いており、塗料・インキ分野も堅調に推移している。同社でも国内需要向けに輸入・購買により玉確保を図っており、安定供給の面からも採算改善が求められている。