2016年02月24日
東レ、高分子ナノ薄膜で癒着防止材共同開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは24日、早稲田大学発のベンチャー企業ナノシータ(本社:東京都新宿区、大坪真也社長)と共同で、ナノシータが研究開発したポリ乳酸樹脂製の高分子ナノ薄膜「ナノシート」を応用し、腹腔内等の外科手術の際に使用する新たな癒着防止材を開発したと発表した。「ナノシート」は、手術時にはガーゼのように取り扱いやすく、術後には癒着を妨げるバリアフィルムとして癒着防止効果が期待できる。

東レとナノシータは、2012年10月に事業化基本契約を締結し、共同開発を進めてきた。
また東レは、2015年3月、大鵬薬品工業(本社:東京都千代田区、小林将之社長)と、同材の日本での共同開発及び販売に関する独占的オプション契約を締結。今回、これら3社の協業に向けた体制が整い、生産計画など基本方針が固まったことから、今後事業展開を加速することにした。

今後、東レは同材の治験開始に向けて製造技術を確立し事業化を目指す。大鵬薬品はオプション権の行使により、治験を共同実施し、国内販売権を獲得する。