2000年09月22日 |
SMのアジア市況、需給タイト続き来年にかけて800~930ドルで推移 |
10月には850ドル強/年末には920~930ドルへ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
SM(スチレンモノマー)のアジア市況は現在、原料価格の急騰にともなってトン当たり820~830まで上昇しているが、需給は今年から来年にかけてタイトバランスで推移する可能性が高く、今後も800~930ドルのレンジでアップダウンを繰り返す展開が続く見通しだ。 SMのアジア市況は、年初から触媒の劣化や設備トラブル、定修の集中など、複数の要因により需給タイトな状態が続く一方で、トレーダーの投機的な動きや中国の買い控えなどが重なり、激しく上下してきた。3月には一時1,000ドル台まで上昇した後、5月には600ドル台前半まで下落したが、7月以降再び上昇へ転じ、9月に入って800ドル台を突破、現在は820~830ドルとなっている。10月上旬には日本を中心に集中していた定修が終わるものの、原料の値上がりが続いていることから、大手SMメーカーでは10月には850ドル強、年末に向けて920~930ドル台に上昇すると見ている。 さらに来年になっても、年末から2002年初めの稼動が予定されているBASELLイースタンの年産56万トン設備までは目立った増強計画がないことから、800~930ドルのレベルで推移する可能性が高い。 また、今後のアジアの需給動向を見ていくうえで鍵となる中国市場は、相次ぐ国内のPS設備の立ち上がりにともなって、SMの輸入が増加しており、少なくとも外資企業中心の大型石化計画が完成、稼動する2005~2006年までは、需要が拡大、1999年の輸入量約100万トンから、120~130万トン規模に増えると見られている。 |