2016年03月16日 |
理研・横浜市大など「脊椎骨端異形成症」遺伝子発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:理化学研究所、東北大学 |
理研総合生命医科学研究センターの池川志郎チームリーダーをはじめとする横浜市立大、東北大らの共同研究チームは15日、遺伝性の難病である軸性脊椎骨幹端異形成症の原因遺伝子「C21Orf2」を発見したと発表した。この遺伝子の機能喪失により、網膜視細胞や成長軟骨細胞の繊毛の機能不全が起こり、同疾患を発症するメカニズムを解明した。 骨・関節には非常に多くの遺伝性疾患が存在する。現在はっきりと病像が確認されてているものだけでも436疾患が知られている。すべての遺伝性疾患のうち3割近くに骨・関節の異常が見られるといわれる。そのおおくは有効」な治療法のない希少難病だ。 共同研究グループは、サウジアラビア、韓国、フランス、ノルウエー、イギリスなど各国の研究者、医師の協力を得て、9家族13例の軸性脊椎骨幹端異形成症の患者のデータとDNAを収集した。今回発見した「C21Orf2」遺伝子の変異は5種類で、3種類がミスセンス変異、2種類が遺伝子のスポライシングに関係する塩基の変調だった。 「C21Orf2」遺伝子が軸性脊椎骨幹端異形成症の原因遺伝子であると分かったことにより、遺伝子解析による同疾患の遺伝子診断・保因者診断が可能になった。 成果は米国のオンライン科学雑誌「PLOS ONE](3月14日付)に掲載。 |