2016年03月22日

帝人アラミド社、米社と航空貨物コンテナ共同開発

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：帝人

帝人は、オランダでパラ系アラミド繊維「トワロン」を生産・販売しているテイジン・アラミド（本社・オランダ・アーネム市＝TA）がこのほど、貨物輸送関連製品を扱う米国のマクロ・インダストリー社（本社・アラバマ州）との間で、「トワロン」を使用した航空貨物コンテナ（ULD）の共同開発及び製造、商業化に向けて協力していくことで合意したと発表した。 航空業界では、乗客や貨物の安全な輸送について、国際民間航空機関（ICAO）により厳格に規制されている。従来のアルミ製ULDでの輸送は、発火の可能性があるとされるリチウムイオン電池を導入した電子機器や電気自動車などの空路輸送が2015年から禁止されるなど、輸送手段の改善が求められていた。 TAが生産する「トワロン」は、同じ重量の鉄に比べて約6倍の強度があり、軽量で、耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性、柔軟性に優れている。「トワロン」を使用したマクロ社のULD「MACRO-Lite」は、米国連邦航空局（FAA）及びユナイテッド・パーセル・サービス社の試験により、最高温度約650℃の環境でも4時間以上の耐火性を有することが実証されている。 TAとマクロ社は、今回の共同開発契約を契機として、両社の持つ技術や治験および強みのある市場を組みわせることにより、さらに安全で効率性の高い航空貨物輸送の実現を目指す。