2016年03月29日 |
生物研、イネの栄養吸収と蓄積促す遺伝子発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農業生物資源研究所(生物研)は29日、植物の主要な栄養素(窒素、リン酸、カリウム)を含む複数の栄養素をバランスよく吸収し、蓄積を促進させるイネのRDD1遺伝子を発見したと発表した。 これまで、単独の栄養素の吸収・蓄積に関わる遺伝子は報告されているが複数の栄養素の吸収・蓄積をバランスよく促進させる遺伝子の発見は初めて。 人為的にRDD1遺伝子を強く働かせたイネは、特別栽培米と同等の少化成肥料栽培での収量が普通のイネと比べ最大で約2割増加した。新たな品種や栽培技術の開発により、RDD1遺伝子の機能を強化することで、少ない肥料で通常と同様の収量を得ることが可能になる。少ない肥料での栽培は、低コスト化に加え、土壌に残った余分な肥料による環境汚染を防ぐメリットがある。 この成果は、1月5日に英国の科学雑誌The Plant Journalでオンラインで発表された。 |