2016年04月06日
ダイセルと北大など「かゆみ」低減のメカニズム解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:ダイセル

ダイセルは6日、北海道大学の五十嵐靖之特任教授(先端生命科学研究)や北海道科学技術総合振興センター(大内全理事長)との共同研究によって、こんにゃくセラミドの活性成分であるグルコシルセラミドが皮膚のかゆみの改善に有効だとのメカニズムを解明したと発表した。

グルコシルセラミドが体内で代謝されてできる(糖が外れた)遊離セラミドがそのメカニズムに関与していることをつきとめた。特定酵素を使って遊離セラミドを調整する技術を開発したことが解明につながった。

この研究結果は、アトピー性皮膚疾患や皮膚感染症による慢性的なかゆみ神経過敏症の予防・改善効果に有用であることを示唆する。

ダイセルは今年4月、北海道大学内に新発足する「次世代物質生命科学研究センター」内に、産業創出講座を設置し、皮膚機能改善に関する研究をさらに深化させる。

同研究成果は昨年12月神戸市で開催された「BMB2015」(日本分子生物学会・日本生化学会大会)で発表。また詳細が「Biochemistry and Biophysics Reports誌」(2016, 5 160-167)に掲載された。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1459922262.docx