2000年09月19日 |
三菱レイヨン、PP繊維「三菱パイレン」を値上げ |
11月1日出荷分から、平均5% |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:三菱レイヨン |
三菱レイヨン・パイレン部は19日、PP(ポリプロピレン)の値上げを受け、ポリプロピレン繊維「三菱パイレン」の価格改定を実施する、と発表した。値上げ幅は現行価格の平均5%で、実施時期は11月1日出荷分からとなる。 今回の価格改定は、石油化学メーカーが、原油高・ナフサ高騰によりPPを昨年11月から二次にわたり約15%の値上げを実施、原油価格の高騰が続き、これを受けたナフサ価格の上昇によってPPの再値上げが予想されるためとしている。 さらに、カーペットなどの最終製品価格が下落傾向にあり、合理化努力によるコストアップの吸収を努めてきたが、二次にわたる原料の値上げはあまりにも大きく自助努力の範囲を超え、やむなく今回の価格改定に踏み切ったとしている。 三菱パイレンは、環境に優しくリサイクルにも適した素材として見直され、カーペット用途を中心に既存素材からの転換が急速に進んでおり、オフィスファニシングなど新規資材用途での需要拡大が見込まれている。 また、同製品は大手合繊メーカーの中では唯一のPPフィラメント素材であり、同社でもさらなる拡販を目指して素材・商品の開発を含め事業に拡充に注力している。 現在、同製品はカーペット・資材の二大用途展開で年6,000トン(1999年実績)だが、今後は環境への負荷が少なくリサイクルにも適しているため、自動車用途(カーペット・シート素材)や椅子張りなどのインテリア用途に加え、優れた耐候性などを活かし装飾テントなどの屋外用途への展開を加速し、2005年の1万トンを目標に積極的に事業展開を図る。 |