2016年04月12日
宇部興産とJA全農、大粒硫安で合弁会社
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産

宇部興産と全国農業協同組合連合会(JA全農)は12日、大粒硫安(窒素質肥料)の増産と、出荷・管理の合弁会社を設立することで合意したと発表した。肥料の安定生産・供給体制を構築することで、わが国農家の生産コスト低減を図るのが狙い。

■大粒硫安の増産
アンモニア・硫安といえば、かつては大手化学メーカー各社が生産し、設備の近代化、大型化を競いあった。わが国を代表する輸出産業でもあったが、現在、カプロラクタム副生硫安のメーカーは宇部興産と東レの2社のみ。宇部興産は宇部工場に硫安年産40万トンと大粒製造設備7万トンを持つが、今回新たに6万トンの新ラインを建設する。稼動開始は2018年4月の予定。増産分は全量JAグループを通して全国農家に供給される。

■合弁会社「日本硫安サービス合同会社」設立
宇部興産とJA全農は2016年5月に合弁会社「日本硫安サービス合同会社」を宇部市内に設立する。宇部興産が新ラインで製造した大粒硫安を貯蔵・出荷する。資本金2億円で両者折半出資。宇部興産は安定した供給先が確保できる。JA全農は肥料製造元への資本参画により国産窒素質肥料の安定確保と農家の生産コスト低減につなげる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1460443857.pdf