2016年04月13日
京大など、世界初ソバの全ゲノム解読に成功
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:京都大学

京都大学は13日、石川県立大学、かずさDNA研究所、農業・食品産業技術組合研究機構(農研機構)、新潟薬科大学の共同研究グループが、ソバの全ゲノム(生物の設計図)解読に世界に先駆けて成功したと発表した。

今回の研究結果は、低アレルゲン性、難褐変性、もち性、自殖性などの有用な特性を持った品種開発の加速化につながると期待される。さらに、今回構築したソバのゲノムデータベースを活用して他の植物で既知の有用遺伝子を検索し、得られたゲノム配列情報をもとにして未解明の遺伝子を同定することにより、既存のソバの品質を向上させることができると期待される。

今回このゲノム配列から遺伝子を予測した結果、3万5816個の遺伝子についてその機能を予測することができた。その結果、アナフィラキシーショックやアレルゲン性が予測される遺伝子がゲノム中の特定カ所に集中して存在することを発見した。また、ソバ麺の食感やソバ粉の品質、収量安定性に関わると推定される遺伝子など、ソバの育種に重要な情報を明らかにすることができた。