2000年09月19日
JPO、大分のHDPE設備の集約工事に着手
コスト合理化策の一環、まずは1~2号機を一体化
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン

 日本ポリオレフィン(JPO)は、このほど大分工場内でHDPE(高密度ポリエチレン)設備の集約化工事に着手した。
 これは、同工場内で稼動中の3系列のHDPE設備のうちの年産4万トン能力の第1号機と同6万トンの第2号機をパイプで結んで一体化するためのもの。ただし、リアクターは2基を使用していわゆる多段重合方式を採用していく。1ヵ月後の10月中旬に全ての工事を完工の予定。
 一体化した設備の年間生産能力は8万トンに縮小するが、その反面、運転要員をこれまでの2分の1に削減でき、また修繕費も合理化できるので念願のコスト競争力の強化に少なからず寄与していくことになる。また、多段重合への転換によって、強度と加工性を兼ね備えた品種をフレキシブルに生産していけるというメリットも合わせて享受できる見込み。
 同社では、残る第3号機についてもコスト競争力の強化を目的に同8万トンから12万トンへの能力アップと3段重合プロセスの採用による品質の多様化を図る考え。すでにリアクターの増設は終わっており、来年春の定修時に残りの工事の全てを完了することにしている。