2016年04月19日
積水化学「CNT温度差発電シート」実証試験開始
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化学工業

積水化学工業は19日、奈良先端科学技術大学院大学の「カーボンナノチューブ熱電変換材料(CNT熱電材料)」開発プロジェクトに参加しているが、これを活用した「カーボンナノチューブ温度差発電シート(CNT温度差発電シート)」を試作し、有機系従来品と比較して大幅な性能向上が見込めることから、開発品サンプルの提供など実用化に向けた実証試験を開始すると発表した。

同社は、保有するナノ材料分散技術、化学修飾技術、成膜技術などの技術を活かして、発電シートとしての実証試験可能なサイズのCNT不織布作製に成功した。さらに、このCNT不織布から個片化された素子をフィルム基板上に配列した温度差発電シートのサンプルを提供する。

開発中のCNT温度差発電シートは、現在のところ、ワイヤレスセンサー向けのエネルギーハーベスティング用途を想定しており、とくに乾電池やPVでは対応困難な「高温多湿な環境下で定期的な交換・診断が難しく、かつ昼夜を問わず常時監視の必要な設備のセンサー用電源」の用途を想定している。2018年度のCNT温度差発電シート製品化を目指す。


http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1461045949.pdf