2016年05月16日
東北大、容量2倍に全固体LIB負電極材開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の磯部寛之氏らの研究グループは16日、全固体リチウムイオン電池の新しい負電極材料を開発したと発表した。
世界で初めて「大環状有機分子がリチウムイオン電池負電極の好適材料となる」ことを示した。
新しい分子材料「穴あきグラフェン分子(CNAP)」は現在広く使用されている黒鉛(グラファイト)電極の2倍以上の電気容量有し、65回の充放電にも保たれた。
共同研究グループは、分子材料内の精巧につくり込んだ細孔が大きな電気容量の秘密であることを解き明かした。
新材料のもとは防虫剤の「ナフタレン」で、これを大容量電池材料に変換した。
近い将来、高性能電池のための分子材料が自在に設計されることを期待させる成果となった。

同研究成果は、Wiley社発行の国際学術誌「Small」5月13日号に掲載された。ウェブサイトでも紹介される予定。