2016年05月23日
帝人、リン系難燃剤のマスターバッチタイプ開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人は23日、ノンハロゲン対応で様々な樹脂に適用可能なリン系難燃剤「ファイヤガードFCX-210」のマスターバッチタイプを開発したと発表した。これにより樹脂だけでなく繊維に対しても難燃性が付与できるようになり、インテリア用途に市場拡大が期待できる。

同社は2013年に、ノンハロゲン難燃剤としてリン系難燃剤「FCX-210」を開発、2014年には台湾の化学メーカーによるOEM生産を開始し、エレクトロニクス市場や自動車市場用途を中心に展開してきた。だが、粉状の難燃剤では繊維に付与する難燃性の調整が難しいため、マスターバッチタイプが求められていた。

今回開発したのは、「FCX-210」の特徴を維持したままマスターバッチ化した。マスターバッチタイプの難燃剤として、世界最高レベルの透明性を有する。繊維を着色する際に難燃剤固有の色の影響がないほか、水に溶けないため排水処理が容易などの特徴がある。

同社は今後、高い難燃性が求められるカーテン、カーペット、壁紙などインテリア用途向けに市場拡大していく方針。2020年度に20億円の売り上げを目指す。