2016年05月24日 |
アステラスなど3社、バイオマーカー基盤共同研究 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共 |
アステラス製薬、第一三共、武田薬品工業の3社は23日、革新的創薬を促進するため、健康成人を対象にしたバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得・解析する共同研究契約を締結したと発表した。 バイオマーカーとは、人のからだの状態を客観的に測定、評価し、医薬品の作用機序解明および有効性・安全性の指標として用いるもので、医薬品候補の探索段階から臨床試験、日常診療まで幅広く活用されている。だがバイオマーカーの基礎データは世界的にも十分に蓄積されているとはいえず、さらなるデータ基盤の強化が課題となっている。 3社は今後同系薬に基づき、生体内タンパク質や代謝物をバイオマーカーとした臨床試験を実施する上で必要となる、健康成人におけるバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得し、共同解析する。サンプルはオランダのライデン大学トーマス・ハンケマイヤー教授の指導のもとで、同大学が提携する臨床研究機関で取得される。 ここでで得られたデータは、3社が重点疾患領域で活用するとともに、患者のアンメット・メディカルニーズを満たすために行われる創薬研究に広く活用されるよう公開する。 <3社の重点疾患領域> ◇アステラス製薬=泌尿器、がん、免疫科学、腎疾患、神経科学、筋疾患、眼科。 ◇第一三共=がんおよび複数の次世代領域(疼痛、中枢神経系疾患、心不全・腎障害、希少疾患) ◇武田薬品=オンコロジー、消化器系疾患、中枢神経系疾患、ワクチン。 【用語の解説】 ■アンメット・メディカルニーズとは :いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズのこと。具体的には生活習慣病やがん、認知症などの重篤な疾患のほか偏頭痛、不眠症など生命に支障がなくても、QOL改善のために患者から強く求められている疾患に対する医療ニーズも含まれる。 |