2016年05月26日

宇部興産、米社からトリメチルインジウムの特許取得

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：宇部興産

宇部興産は26日、米国ダウ・ケミカルの企業であるローム＆ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社から、半導体原料として使用される有機金属化合物（MO：Metal Organics）の1つであるトリメチルインジウム（TMI）の製造技術特許を譲り受け、TMIの充填容器に関するライセンスを取得したと発表した。 MOは宇部興産の半導体プロセス材料の主力製品の1つで、高輝度白色発光ダイオード等の化合物半導体のMO-CVD法の原料として日本をはじめアジア地域で需要が拡大している。 宇部興産は1980年代からMOの研究開発に着手し、1992年に事業化を開始した。2012年には宇部ケミカル工場に第2工場を完成してトリメチルガリウム（TMG）、トリメチルインジウム（TMI）、トリメチルアルミニウム（TMA）などを製造販売してきた。 今回の米国社からのTMI製造特許と充填容器のライセンス取得は、高品質MOメーカーとしての事業基盤のさらなる強化につながるとしている。同社は2018年までにMOを含む半導体プロセス材料分野で50億円以上の売上を目指す。 ＜用語の解説＞ ■MO-CVD法とは　：有機金属気相成長法（Metal Organic Chemical Vapor Deposition）のこと。化合物半導体の製造に用いられる代表的な結晶成長方法で、原料にMOが使用される。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1464236275.pdf