2016年06月02日

理研、ペルフルオロアルキル化合物新合成法開発

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：理化学研究所

理化学研究所袖岡幹子氏ら触媒・融合研究チームは2日、安価で入手容易なペルフルオロ酸無水物をペルフルオロアルキル源を用いて、アルケン類からペルフルオロアルキル化合物を合成する反応の開発に成功したと発表した。 ペルフルオロアルキル基を分子内に持つ有機化合物（ペルフルオロアルキル化合物）は高い脂溶性を持ち、代謝に対する安定性を示すことが知られており、医薬品候補群、農薬として注目されている。このため、国内外の多くの研究グループによって、ペルフルオロアルキル基を有機化合物に導入する合成反応の開発が行われている。 だが、ほとんどの手法は、高価なペルフルオロアルキル源を必要としており、コストや安全面で実用性に課題があった。 理研の研究チームが今回開発した手法は、安価で入手容易な酸無機物を用いているため、実用性に優れる。得られた生成物はペルフルオロ基を持つ「ビルディングブロック」として有用で、今後医薬品や農薬の開発が促進されると期待できる。