2000年09月13日
BASF/ダウ/デュポン、XMLを用いた化学用データ交換規格を共同研究
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:BASF、デュポン

 BASF、ダウ・ケミカル、デュポンの3社は米国現地時間の12日、XML(Extensible Markup Language、拡張可能なマーク付け言語)規格を用いた化学産業向けのデータ交換方式の標準化促進とこれにともなう利益を確立するため、共同研究を実施する、と発表した。これにともない非独占的で公開されたB2B(企業間)およびB2C(企業~市場間)のデータ交換方式となるe規格の研究開発に取り組む。
 上記3社は、フェーズ1として、製品の注文やカタログ、顧客情報をサポートするためのe規格の開発に注力する。これらの規格は、11日に正式化計画のレビューおよび研究として、CIDX(the Chemical Industry Data Exchange)に提出された。続くフェーズ2では、物流、多国化、請求、予測、交換による相互作用などに焦点を当て、参加者がメーカー、市場、技術供給者などに拡大される。このフェーズでは、CIDXの任務を拡大するとともに、規格制定団体となることを目指しており、CIDXがこれらの工業規格の開発とサポートを行う見通し。
 ダウのeビジネス/eコマース担当兼CIOであるDavid Kepler氏は、「データ交換規格を標準化しなければ、産業は様々な危険を冒すことになり、電子商取引市場においてメーカーと顧客の双方に非効率を産み出すことになる。このXML規格の研究が、化学産業においてB2B市場をサポートし、発展させるための基礎となるだろう」と語った。
 当初これらの規格の開発は3社の協力で進められるが、同時に昨年8月に米Ethl Corporationが立ち上げたEnveraプロジェクトでも一連の規格と統合されたXML規格の開発を進めている。
 XMLは、インターネットでの利用を前提に開発されたHTMLを超える優れた機能を持つ言語で、特に企業間のアプリケーション連携を実現するインターフェースとして、電子商取引をはじめ様々なビジネス分野で普及が期待されている。
 なおCIDXは、日本のEDI(電子データ交換)と米国のEC activitiesをベースに1997年から規格の研究を進めており、活動内容はhttp://www.cidx.org/ target=_blank>ホームページで公開されている。