2000年09月13日 |
エネ庁戦略研/ジメチルエーテル燃料実用化報告 |
2010年めどに「技術開発、体制整備を」 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:クラレ、住友化学、住友精化、三井化学、三菱化学、三菱ガス化学、資源エネルギー庁 |
次世代のクリーンエネルギーとしてジメチルエーテル(DME)が注目されているが、資源エネルギー庁の「ジメチルエーテル戦略研究会」(委員長 藤元薫東大教授)は12日、需給面から見た課題や実用化の方向性などを報告書としてまとめた。 供給面の課題としては、製造技術の確立や品質の標準化・規格化、流通インフラ整備のため法規や安全性の検討が必要で、特に製造技術では現在日産5トンの実験プラントを100トン以上のパイロットプラントに拡大して実施する必要がある。需給面では自動車、電力用燃料、LPガス代替燃料、燃料電池用などが考えられるが、自動車燃料の場合、既存軽油自動車の一部改造で対応できるため、法規制、安全性について検討する必要がある、といっている。 また、実用化については2010年頃をめどに、以下の点が重要であると指摘している。 (1)DME生産基地としては、アジア・太平洋地域の中小規模ガス田地帯が有望で、最も経済性の高い地域で第1号機による商業生産開始が見込まれる。日本へはLPガス専用タンカーを使って海上輸送するが、貯蔵、流通にはLPガス用設備を活用し、流通体制の構築を図る。 (2)DME自動車関連技術の確立と生産体制の整備。本格的に自動車導入を促進していくために、モデル地域を設定、利用事業を展開する。 なお、ジメチルエーテルはメタノールを合成して製造するが国産会社は現在住友化学、三井化学、三菱化学、クラレ、住友精化、三菱ガス化学の6社で年産能力は合計約20,000トン。 |