2016年06月16日 |
NEDO「革新的な材料開発手法構築」へ、委託先内定 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:NEDO |
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は15日、計算科学を活用して機能性材料の開発期間を大幅に短縮させる、革新的な材料開発手法の構築に着手すると発表した。産総研のほか関連企業16社を委託予定先に挙げた。 プロジェクトは、機能性材料の試作回数や開発期間を現在に20分の1に短縮させる共通基盤技術を開発するというもの。2018年までに機能性材料を中心に、構造、組成から材料の機能を推測する革新的なマルチスケールシミュレーション手法を開発する。さらに2021年までには人工知能(AI)等を活用して、求める機能を最適な条件で導き出せる新しい材料探索手法確立を目指す。 ■機能性材料開発に新しいアプローチ 日本が強いとされる材料分野で競争力を今後も維持していくためには新しい機能性材料を創出し続けていく必要がある。そのためにも、従来型の実験を繰り返す方法に、新しい計算科学を組み合わせた、革新的な材料開発手法の構築は重要だ。手法として(1)マルチスケールに応じた計算科学(2)大量のデータから法則性を見出す人工知能(3)仮説と実証を効率よく行うためのプロセス技術・計測評価技術ーを確立する。これらを統合することで試作回数や開発期間を従来の1/20に短縮する。 事業名を「超先端材料高速開発基盤技術プロジェクト」とし、2016年度から2021年度までの5年間に総額100億円の投入を予定。 ■委託予定先決る 事業の委託予定先として、産業技術総合研究所のほか、コニカミノルタ、東ソー、村田製作所、パナソニック、新日鉄住金化学、日立化成、DIC、東レ、カネカ、積水化成品工業、出光興産、JSR、昭和電工、日本触媒、横浜ゴム、宇部興産などの各社を挙げた。 <用語の解説> ◇計算科学とは:さまざまな現象をコンピュータ上で数学的モデルとして解析する科学研究の方法論。 |