2000年09月12日 |
クラレ、中条工場にメタクリル樹脂押出板の新ライン建設を開始 |
2001年5月完成、年産5,000トン |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:クラレ、三井化学、三菱レイヨン |
クラレは、メタクリル樹脂押出板の増強工事に着手した。2001年5月完成予定で10数億円を投資し、中条工場で7列目のラインとなる年産約5,000トンを新設、既存の1万8,600トン設備と合計で2万3,600トン体制となる。 国内でのメタクリル樹脂押出板の増設は、1991年に三菱レイヨン富山工場で連続製板により増強を行って以来10年ぶりとなるが、同社でも1988年に以来となる。 押出板は一昨年までは需要の低迷もあり、一部メーカーではラインを休止するなど厳しい状況となっていた。しかし昨年から液晶ディスプレイ導光板をはじめとするいわゆるIT関連向け新用途の需要拡大が続いている上、看板、ディスプレイ向けなど既存分野も堅調に推移、昨年は内需が約3%増加している。今年についても上期が3%、キャスト板では4%の伸びが続いており、こうした内需の拡大はしばらく続くと見られている。 一方、原料であるMMAモノマーについては、三井化学と共同でライセンス供与を行った韓国の湖南石油化学が、中断していた設備建設を再開、来年5月に完成、7月から営業運転を開始することにより、両社で年間1~1万5,000トンの引き取り枠が確保される。 なお、同社の現在のメタクリル樹脂生産能力は、中条工場に成形材料が重合38,600トン、ペレット20,000トン、板はキャスト10,000トン、押出18,600トンとなっている。 |