2000年09月11日
ブリヂストン/ファイアストンの「陳述」発表
自主リコールは「適切」「タイムリー」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ブリヂストン

 ブリヂストンは11日記者会見し、ブリヂストン/ファイアストン社(以下ファイアストン)が1990年代に北米で製造した約650万本のタイヤの自主リコールの問題について、6日行われた米国議会下院合同公聴会で要旨次のような陳述を行ったと発表した。
 
 ファイアストンは1990年代に北米で製造したおよそ650万本のタイヤの自主リコールを実施した。公共の安全性確保の観点から、フォード・モーター社ならびに全米高速道路交通安全局と協力してこの大規模なリコールに取り組むことにした。
 リコール対象のタイヤは、北米で製造されたP235/75R15(タイヤのサイズ)ファイアストン・ラジアルATX、ATX〓タイヤの全てと、イリノイ州ディケイター工場で製造された同サイズのファイアストン・ウィルダネスATタイヤだが、これらのタイヤは過去10年にわたり小型トラックとスポーツ・ユーティリティ・ピークルに標準装着されたもので、フォード車の人気車種「エクスプローラー」もその中に含まれる。
 安全性の問題に関連することから、ファイアストンはリコール対象タイヤの製造時期を限定せず、その対象を過去数年間に販売されたタイヤだけに限定することもしなかった。リコール対象タイヤの使用年数や走行距離にかかわらずタイヤを交換し他社のタイヤを購入する客には費用の補償を行っている。
 数多くの深刻な事故で、リコール対象タイヤがトレッド・ベルト・セパレーションを起こした比率は低い。限界速度で走行すればどのタイヤにも最終的にトレッド・ベルト・セパレーションは発生する。一般にセパレーションは、タイヤの破損、不適切な修理、過重超過、空気圧不足によって、また、過度に摩耗したタイヤの使用によっても発生する。現在こうしたセパレーションが設計上または製造上の問題に起因しているのかどうか調査しているところだ。私たちはリコールタイヤの大部分が安全であると確信している。
 リコールの発表いらい世論の強い反響を受けているが、お客の安全を考慮してとったファイアストンの対応はタイムリーかつ適切なものだった。「エクスプローラー」に装着された当社製タイヤのトレッド・ベルト・セパレーションに関連すると思われる事故が発生していることは認識していたが、当社や専門家がタイヤを検査したが、タイヤに問題があったことを示唆する結果は出なかった。現在自主リコールのスピードを上げる努力をしているところだ。