2016年07月21日
ダイセル、WBG半導体接合用銀ペースト開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ダイセル

ダイセルは21日、大阪大学の菅沼克昭教授(産業科学研究所)らとの共同研究により、マイクロ銀と溶剤を組み合わせたワイドバンドギャップ(WBG)半導体接合用銀ペーストを開発したと発表した。このペーストを用いることで低温(焼結温度:180℃)、無加圧での優れた接合を実現する。このほど溶剤「CELTOL IA」としてサンプル供給を開始した。

WBG半導体は電力制御に用いることで電力損失が大きく低減できることから、カーエレクトロニクスなどの分野で実用化検討が進められている。その場合課題となるのが、実装における半導体と基板の接合で、課題解決のためさまざまな接合手法が提案されている。その中で耐熱温度、接合強度、応力緩和などの性能バランスから有望なものとして、焼結タイプの銀接合材を用いる方法が注目されている。

今回同社が開発した接合用銀ペーストは、サブマイクロ銀、マイクロ銀、溶剤「CELTOL IA」のみで構成されており、溶剤の化学的/熱的バランスを最適化した。ナノ銀や特殊形状銀を用いることなく180℃、無加圧の条件で実用に耐える強固な接合を実現した。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1469076191.doc