2016年08月26日 |
東大、大腸がん発症のカギを握る仕組み解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学の秋山徹教授(分子細胞生物学研究所)らの研究グループは26日、大腸がん細胞がタンパク質をコードしない新規の長いRNA“MYU”を多量につくる仕組みを発見したと発表した。MYUは大腸がん細胞が腫瘍をつくるために必要であること、また、MYUが腫瘍をつくる仕組みも発見した。 研究グループは、殆どの大腸がんでWnt/c-Myc(遺伝子)がタンパク質をコードしない新規の長いRNA“MYU”の発現を誘導していることを見いだした。さらに(1)MYUは大腸がん細胞が腫瘍をつくるために必須の役割を果たしていること(2)MYUは細胞周期を進める機能を持つタンパク質CDK6の発現亢進を引き起こしていること(3)MYUによるCDK6の発現亢進が大腸がん細胞の大きな増殖要因であることを見出した。 大腸がんの新しい治療戦略として、MYUおよびMYUが腫瘍をつくる仕組みを標的とした薬剤の創製が期待される。 同成果は「Cell Reports」8月15日号に掲載された。 |