2000年09月05日 |
三菱化学、鹿島のキュメン増設を正式決定 |
フェノール増設、黒崎のBPA新設は承認待ち |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス、三菱化学、三菱ガス化学 |
三菱化学は、フェノール事業の競争力強化を図るため、鹿島事業所のキュメン設備を増強することを正式決定した。 計画では、来年5~6月の定修時に現在の年産17万5,000トンから27万トンに増設工事を実施する。既に同事業所では、今年5月の定修時にBPA(ビスフェノールA)を2万トン増設し10万トン体制とするとともに、キュメンの増設に向けユーティリティなど関連設備の整備を行っている。 さらに次期計画では、同事業所のフェノールを現在の18万トンから24~25万トンへの増設、BPAも黒崎事業所において10万トンの新設備建設を目指しており、社内で正式に承認され次第着工する方針。 同社のフェノール事業は三菱エンジニアリングプラスチックスグループにおいてPC(ポリカーボネート)設備の新増設が相次いで計画されており、これら原料としてキュメンからBPAまでの一貫体制の構築により競争力の強化を目指している。 具体的には、今年11月に黒崎事業所で2万トン増設、韓国・三養化成で8,000トンのPC増設を行うほか、三菱ガス化学が2002年に大阪の設備とのスクラップ・アンド・ビルドによる鹿島のPC7万トンの増設を決めている。 こうしたPC増強に対応すべく、鹿島では原料からの一貫体制を強化、黒崎でもBPAからの生産体制を構築することで、黒崎、韓国、タイ向け原料を確保、一段と競争力強化を図っていく。 |