2000年09月05日
中国の汎用樹脂の7月の輸入、両PEが減少
PP、PS、PVCは二ケタ増に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 わが国の汎用樹脂業界の調べによると、中国の7月の汎用樹脂の輸入通関実績はLDPEとHDPEのポリエチレン2種が6月に続いて前年同月を下回った。PP、PS、PVCの3樹脂はいずれも二ケタ成長となっている。
 LDPEは10.4%減の14万5,396トン、HDPEは3.6%減の8万7,899トンにそれぞれ縮小した。注目されるのはいずれの場合も韓国品が大幅に減っている点だ。LDPEの韓国品は実に85.6%減の7,464トン、HDPEは50.3%減の1万7,355トンとなっている。“にんにく戦争”の影響がストレートに出てきたわけ。
 日本品はLDPEが4.4%増の1万6,322トン、HDPEが39.4%増の1万6,056トンと順調な伸びを遂げている。 PPの総輸入量は12.9%増の13万6,418トンと引き続き高い伸びを示している。ただし、韓国品は0.5%減の5万1,044トン、日本品は24.9%減の1万2,312トンと前年を割り込んでいる。反面、台湾品が59.9%増の1万6,740トン、タイ品が35.1%増の1万4,378トンと勢力を大きく広げている。
 PSも全体では10.6%増の11万6,834トンと高水準にある。しかし韓国品は8.2%減の1万9,447トン、日本品は18.4%減の1万2,538トンと不振であった。やはり台湾とタイの台頭が目立つ。PVCは全体が21.3増の13万5,800トンと汎用樹脂の中で最も高い伸びになった。韓国品は3.238倍の2万4,750トン、日本品は29.4%増の4万6,428トンといずれも高率成長となっている。
 
 なお各樹脂の1~7月の累計は次の通り。かっこ内は前年同期比。[LDPE]=83万6,311トン( 81.9%)
[HDPE]=61万1,370トン(109.4%)
[PP」  =94万7,211トン(104.6%)
[PS]  =74万1,103トン(104.7%)
[PVC] =72万7,430トン( 91.4%)