2000年09月04日
8月のPTAコントラクト価格、10~20ドルアップで決着
4ヶ月ぶりに上昇、9月は560ドル目指し交渉続く
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学などが進めてきたPTA(高純度テレフタル酸)の輸出価格値上げ交渉は、8月分は10~20ドルアップのCFR・トン540~550ドルで決着した。PTAの輸出価格は、5月以降軟化が続いていたこともあり、上昇に転じるのはほぼ4ヶ月ぶりとなる。
 同社ではPX(パラキシレン)など原料価格が上昇していることもあり、9月分についても560ドルを目標として引き続き価格引き上げ交渉を行っていくことになるとしている。
 PTAのアジアコントラクト価格は、韓国・台湾でポリエステル重合メーカーの減産が本格化したこともあり、4~6月は平均で530ドル水準へ軟化していた。
 しかし、中国ではPTAの旺盛な引き合いが続いており、今年上半期(1~6月)の輸入量は112万7,000トンと、昨年の総輸入量である154万2,000トンに既に迫る勢いとなっている。
 さらに9月から中国国内のポリエステル新設備が相次いで稼働を開始するなど需要の回復が見込まれており、価格についても上昇基調がほぼ定着したものと見られている。